相続した実家を売ろうとしたら、相続登記が必須と知ったので急いでご相談しました

ご相談内容

先日、実家に1人で暮らしていた父が亡くなりました。この実家には今後住む予定もないため、売却して現金化しようと思い、不動産会社へ相談しました。しかし、父名義のままでは売却できないと説明があったため、相続登記の手続をお願いしようと思っています。

ご相談者様 群馬県 60代 女性
名義人 相談者
相続する権利がある人 父親

ご相談の結果

不動産会社の担当者様がおっしゃるとおり、亡くなったお父様名義のままでは不動産を売却することはできません。

売却が行えない理由としては、民法177条により、不動産に関する権利は登記されていなければ第三者に対して主張できないと定められています。今回の場合、一度ご相談者様名義で登記手続を行った後に売却手続を進める必要があります。当法人では、ご実家の相続登記手続を完了させ、その後の売却についてはご相談者様にお任せする流れとなりました。

売却は相続登記を行った後とお伝えしましたが、実際には不動産の売却手続と相続登記の手続は並行して進めることをおすすめします。厳密にいえば、不動産売却の契約締結時までに相続登記が完了していれば問題ないからです。なお、遺産分割協議が成立したタイミングでも売却可能な不動産業者もいるので、気になる方は事前に聞いておくとよいでしょう。

ただし、初めて相続登記を行う場合、何かしらの手続でつまずくことが多く、不動産側の手続に間に合わないことも考えられます。もし正確かつ迅速な手続を希望する場合は、司法書士などの専門家に依頼するとよいでしょう。本件においてもご相談者様からなるべく早く進めてほしいというご意向をいただいておりましたので、迅速に進めさせていただきました。

相続対象となった不動産をすぐ売却する流れはよくあるケースですので、もしご親族周りで同じような状況が発生した場合、本件をご参考いただけますと幸いです。

この度は、当法人をご利用いただきありがとうございました。ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお申し付けください。