任意整理手続きの流れと必要書類|任意整理のその後はどうなる?

任意整理をすると毎月の返済が楽になりますが、手続きの流れがわからないと不安もあることでしょう。

任意整理の流れ、必要書類、任意整理を行った後はどうなるのか?などを解説委いたします。

自分には任意整理が適しているのかどうかの参考にしてください。

任意整理の流れと必要書類

さくら事務所にご相談いただいた場合の任意整理の手続きの流れと必要書類について解説いたします。

お問い合わせ、事務所での面談

まずはさくら事務所にご連絡ください。電話でもメールでも無料相談を受け付けています。

さくら事務所の司法書士がお客様と直接お話いたします。抱えている不安や問題などをお気軽にご相談ください。

任意整理の委任

司法書士と話、依頼をしていただけるのであれば司法書士と相談者様の間で任意整理委任契約を締結いたします。

この契約を交わした後は司法書士で対応いたしますので、ご相談者様で具体的に動いていただくことはございません。

金融業者のへの受任通知の発送・取引履歴の開示

さくら事務所で受任後、内容証明郵便にて貸金業者に受任した旨を通知し、同時に取引履歴の開示も請求します。

この受任した旨を通知(受任通知)が届いた時点で貸金業者からの連絡や返済はストップします。

取引履歴開示請求の到着後、1週間~2ヶ月ほどで取引履歴がさくら人所に届きます。この取引履歴をもとに現在の借り入れ状況や過去の借金返済状況を確認いたします。

借入金の再計算

取引履歴をもとに利息制限法の法定金利での再計算を行います。この計算を行うことで過払い金があるかどうかが分かります。

もし過払い金が多額に発生していれば任意整理をせずに解決することもありますし、多少でも過払い金があれば借金を減額することができます。

借金が残る場合には貸金業者と和解交渉を行い、今後の返済方法について協議いたします。

金融業者との直接交渉

司法書士と貸金業者の担当者で交渉を行い、返済金額、返済期間などを協議します。

任意整理や過払い金請求で交渉がうまくいかなかった場合には裁判を行うことがありますが、さくら事務所ですべての手続きを行いますのでご安心ください。

両者の合意が得られた場合には和解をし、合意書を交わします。

今後の返済方法についてのご説明

借金と過払い金を相殺し、それでも借金が残る場合には残った借金の元金を3年~5年で分割払いし、将来発生する利息は免除してもらう返済計画を立てます。この返済計画のご説明をさせていただきます。

計画通りに返済が進めば完済となります。

任意整理の手続きに必要な期間

さくら事務所にご相談いただいてから貸金業者との交渉、和解、合意書の作成までの期間の目安は3ヶ月~6ヶ月です。ただし、過払い金請求が裁判になった場合には6ヶ月~12か月ほど掛かる場合もあります。

合意書を交わして返済を開始してから完済までは3年~5年が一般的ですが、和解内容により変化いたします。

任意整理では3年間(36回払い)が基本です。しかし、借金が多い場合や収入によっては5年(60回払い)になることもあります。

任意整理に必要な書類

一般に任意整理を行う際には次の書類が必要ですが、状況次第では追加で必要な書類があったり、なくても対応できることがございます。

必要書類についてはさくら事務所に直接お問い合わせください。

任意整理を司法書士に依頼するメリット

任意整理の手続きは当事者同士の交渉ですので自分で行おうと思ってできないことはありません。

しかし、多くの貸金業者では個人からの任意整理の交渉は受け付けておらず、弁護士や司法書士に依頼するのが一般的です。

さらに弁護士や司法書士に依頼すると次のようなメリットがありますのでお勧めです。

返済、督促がストップする

任意整理を弁護士や司法書士に依頼すると連絡の窓口のすべてが事務所になります。そのため、貸金業者は直接債務者に連絡をすることができなくなります。

任意整理には3ヶ月~6ヶ月の期間が必要ですが、この間は返済や督促のすべてがストップします。

弁護士や司法書士に依頼すると費用が掛かると心配される方もいらっしゃいますが、この返済が止まっている期間の支払いを任意整理の手続きに回せますし、分割払いに応じる事務所も多いため費用が心配で任意整理をしないというのは得策ではありません。

有利に交渉できる

そもそも個人では任意整理に応じてくれないことがほとんどです。その点で弁護士や司法書士に依頼する方が有利ですが、任意整理と同時に過払い金請求をすることも多くあります。過払い金がいくら発生しているのか、いくら取り戻せるのかというノウハウを持っていない個人で対応することは難しいといえます。

弁護士や司法書士であれば書類の準備から貸金業者との交渉、和解まで全ての手続きを行ってくれるため非常にスムーズで効果的です。

任意整理以外の手続きも検討してもらえる

借金の解決が自力では難しいと思った時にはまず任意整理を考えるべきでしょう。しかし、必ずしも任意整理が最適とは言い切れません。

過払い金があれば任意整理をせずに済みますのでブラックリストに載らずに解決できることもあります。借金額が多すぎる場合にはそもそも任意整理では解決しないため個人再生や自己破産などを視野に入れる必要があるかもしれません。

債務整理を得意とする事務所に相談することで自身に合った手続きを提案してもらうことができます。

周囲にバレずに進められる

任意整理を弁護士や司法書士に依頼すると窓口すべてが事務所になりますので家族や勤務先に借金の事を知られる心配がありません。

非常に稀なケースですが、個人で任意整理を行ったところ郵送物が自宅に届き借金の事がバレたということもありますが専門家に任せることでこのようなリスクをなくすことができます。

任意整理後の守るべき注意点

任意整理は利息を免除してもらい、借金の元金のみを分割払いする手続きです。当然毎月の返済額も少なくなり、無理のない返済計画を立てますが返済を守れないと自身が不利になることがあります。

また、任意整理をするとブラックリストに載りますが、借金ができなくなるわけではありません。しかし、任意整理後に借金をすると返済が苦しくなることが多く控えた方がよいでしょう。

合意書(和解書)の通りに返済する

任意整理の手続きは弁護士か司法書士に依頼することで簡単にできます。しかし、任意整理で和解した後の返済は簡単ではありません。

確かに任意整理により返済総額は大きく減り、毎月の返済額も減ることになるので生活は楽になります。しかし、以前よりも楽になったとはいえ3年~5年の返済は意外に長く、職場環境や年齢などにより返済が継続できなくなるリスクもあります。

任意整理後は合意書(和解書:返済計画のこと)の通りに返済する必要がありますが、返済を2ヶ月、3ヶ月と滞ることで一括返済を求められることがあります。当然一括返済はできませんので再度交渉することになるのですが、既に信頼が亡くなっているため和解が難しくなったり、和解の条件が厳しくなったりすることがあります。どうしても返済ができない場合には自己破産を検討しなければならないこともあります。

返済計画を守らない場合には相応のリスクがありますので必ず返済計画通りに返済しましょう。

新しい借金をしない

任意整理に載るとブラックリストに載りますので、基本的には新しく借金はできません。しかし、ブラックリストに載っていても絶対に借金ができないというわけではなく貸金業者の審査、連帯保証人の有無、家族カードによるキャッシングなどの方法により借金できることがあります。

しかし、そもそも借金の返済が苦しく任意整理を行っています。この上、さらに借金をするということは支払いの負担が大きくなりますので任意整理の返済計画通りに完済できなくなる可能性があります。

借金問題の本当の解決のためには借金をしなくても生活できる環境を作るようにしましょう。

なお、ブラックリストに載っていても借金できると謳っている貸金業者は闇金融の可能性が非常に高く、関わらないようにしてください。

任意整理のその後

任意整理をして一番のデメリットはブラックリストに載ることです。では任意整理後はブラックリストによりどのような影響が出るでしょうか?

代表的な例を挙げておりますのでご確認ください。

なお、ブラックリストを過度に心配されている方もいらっしゃいますが、上記の4つ以外には大きな支障はございません。年金がもらえなくなる、選挙権がなくなるなどは全てデマです。

また、一生ブラックなのかと心配される方もいらっしゃいますが、任意整理の場合には5年を目安に解除されます。

ブラックリストから解除されれば審査内容次第でカードの発行や借金などもできるようになります。

クレジットカードが使えなくなる

クレジットカードに対して任意整理をすると任意整理したクレジットカードは使えなくなります。そして、ブラックリストに載りますので、その後クレジットカードの発行はしばらくできなくなります。

任意整理よりも前から持っているクレジットカードはしばらく使えることがありますが、カード会社は定期的に信用情報を確認していますのでカードの更新ができなくなるということがあります。

ETCカードもクレジットカードの付帯サービスですのでやはり使えなくなります。代替案としてはETCパーソナルカードは発行できますのでご検討ください。

クレジットカードと似ているものの継続して発行、使用ができるものとしてはデビットカードがございます。現金を持ち歩かずとも買い物ができますのでよく利用されます。また、解約になるのは任意整理をした本人名義のカードだけですので家族カードであれば問題なく継続して利用することができます。

住宅ローンに通らなくなる

住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどの各種ローンは必ず信用情報を確認します。そのため、任意整理後は各種ローンに通りづらくなります。

5年でブラックリストから解除されることを考慮して任意整理を行うようにしてください。

借金ができなくなる

通常、お金を貸す時には信用情報を確認します。そのため、多くの貸金業者ではブラックリストに載っている人に貸し出しをすることはありません。

審査の緩い貸金業者も存在しブラックリストに載っていてもお金を借りられたという事例も聞きますが、借金問題を本当に解決するためには借金は控えましょう。

なお、ブラックでも問題なく通る貸金業者の多くは闇金融と呼ばれる違法業者ですのでお気を付けください。

ブラックリスト解除後でもお金を借りられないことがある

任意整理の場合にはブラックリストは5年で解除されます。しかし、ブラックリストから解除されたとしても、任意整理を行った貸金業者からの借り入れができないことがほとんどです。

これは社内ブラックと呼ばれますが、例えばアコムでお金を借りてアコムに任意整理をすると、アコムからすると金利分を回収できなかったという点で損をします。このような人に改めてお金を貸してもまた任意整理をされる可能性があると判断し、お金を貸してくれなくなるのです。

この場合には任意整理をしていない貸金業者からは問題なく借り入れすることができますが、やはり借金はほどほどにしておくべきでしょう。

任意整理でもブラックリストに載らない事例

任意整理をするとブラックリストに載ります。しかし、例外的にブラックリストに載らないことがあります。

それは過払い金が発生している場合です。

任意整理の手続きの中で弁護士や司法書士は過去の返済状況を確認し、過払い金があるかどうかを確認します。ここで現在の借金よりも過払い金の方が多い場合位は、本当は借金はもう返し終わっていたということですので、任意整理をせずに過払い金請求だけで解決することがあります。

しかし、過払い金は誰にでもあるわけではありませんし、あったとしても借金が完済できるほどの過払い金があるかどうかは調査をしてみない事にはわかりません。

過払い金は2010年以降には発生しませんが、2010年以前い借金をしたことがあれば発生する可能性があります。過払い金請求には期限がありますので出来るだけ早い段階でさくら事務所にご相談ください。

プロフィール
代表司法書士 坂本孝文
  • 司法書士法人さくら事務所
  • 代表司法書士 坂本孝文
  • 東京司法書士会所属:登録番号4535号

当事務所の使命は、相続・不動産登記や借金問題で悩まれる方に問題解決策をご提供し、安心して過ごせる未来をサポートすることです。

法律相談に対して「敷居が高い」と感じる方が多いのが現状ですが、私たちはお客様が安心してご相談できる環境を創っていきたいと考えております。

司法書士法人さくら事務所では累計で4万件を超えてる過払い金や債務整理などの借金問題についてのご相談をいただいております。ぜひお気軽にご相談ください。

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