クレジットカードのリボ払いも過払い金請求は可能?仕組みと注意点

クレジットカードのリボ払いも過払い金請求できます。

ただし、その場合はクレジットカードが利用停止になったり、ブラックリストに載る可能性があったりという注意点は知っておきましょう。

この記事では、クレジットカードのリボ払いで過払い金請求できる仕組みや注意点について解説していきます。

リボ払いでも過払い金は発生する

リボ払いでも過払い金は発生します。ただ、全てのケースではないので、リボ払いの過払い金発生と過払い金請求については以下を知っておきましょう。

詳しく解説します。

リボ払いで過払い金請求ができるのはキャッシング枠のみ

リボ払いで過払い金請求できるのはキャッシング枠のみです。言い換えると、ショッピング枠をリボ払いにしても過払い金請求できません。

というよりは、ショッピング枠と過払い金は無関係です。なぜなら、そもそも過払い金は「支払い過ぎた利息」だからです。

ショッピング枠は手数料の支払いはあるものの利息は発生していないので、過払い金も発生しません。

ただし、キャッシングは利息が発生しているので、キャッシングをリボ払いにしていると過払い金請求できるというわけです。

グレーゾーン金利での取引である

当然ながら、キャッシングのリボ払いが全て過払い金請求できるわけではありません。過払い金請求できるのはグレーゾーン金利で借りていたときだけです。

グレーゾーン金利とは、利息制限法と出資法の上限金利の差分のことをいいます。具体的な金利は、以下の通り借入額によって異なります。

借入額 グレーゾーン金利
10万円未満 20~29.2%
10~100万円未満 18~29.2%
100万円以上 15~29.2%

上記のグレーゾーン金利でキャッシングをしてリボ払いを選択しているときは、過払い金請求可能です。

補足ですが、リボ払いではなく通常の返済にしているときも、もちろん過払い金請求できます。

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リボ払いで過払い金請求をするときの注意点

リボ払いで過払い金請求するときの注意点は以下の通りです。

詳しく解説します。

過払い金請求をしたカードは解約になる

過払い金請求したカードは解約になる点に注意しましょう。たとえば、オリコカードでキャッシングをして、返済をリボ払いにしていたとします。

その場合に過払い金請求するなら、オリコカードを発行している株式会社オリエントコーポレーションに請求します。

そうすると、オリコカード以外にも株式会社オリエントコーポレーションが発行しているカードはすべて利用停止になる点には要注意です。

ただし、過払い金請求するだけでブラックリストに載るわけではありません。ブラックリストに載らなければ、別のクレジットカード会社が発行しているカードには何ら影響はありません。

もっと言うと、過払い金請求をしたクレジットカード会社が発行しているカードに、もう一度発行申請すれば審査に通ることもあります。

とはいえ、過払い金請求した会社が発行している既存のクレジットカードは、全て利用停止になる点には注意しましょう。

クレジットカードのショッピング枠を利用している場合

クレジットカードのショッピング枠を利用している場合は、ブラックリストに載る可能性がある点には注意が必要です。

というのも、過払い金よりもショッピング枠の支払い残高の方が多ければ、借金の減額請求という扱いになります。そうなると「債務整理」となりブラックリストに載るのです。

債務整理になる実例

上述したように、ショッピング枠と過払い金は無関係です。ただし、ショッピング枠の利用残高がある場合は、過払い金と相殺されます。

たとえば、グレーゾーン金利でクレジットカードのキャッシングをしていて、さらにリボ払いで返済していたとします。

仮に、クレジットカード会社へ過払い金請求したことで、以下の状況になったとしましょう。

この場合は、ショッピング枠の支払い残高130万円から過払い金80万円を差し引くという手続きになります。

この手続きは借金の減額請求になるので、債務整理となりブラックリストに載ります。

ブラックリストに載るリスクと対策

ブラックリストに載るということは、信用情報機関に履歴が残るということです。そうなるとクレジットカードの作成や金融機関からの借入が厳しくなります。

たとえば、住宅ローンや自動車ローンを組むことが困難になる…などのリスクがあるということです。

ただ、過払い金請求の手続きをする段階で、過払い金がいくらあるか?を調べることはできます。

つまり、仮に債務整理(借金の減額請求)になるのであれば、ブラックリストに載らないように「過払い金請求しない」という選択もできるということです。

とはいえ、過払い金の計算は特殊な計算式を利用する場合もあるため、ブラックリストに載らないためにも弁護士や司法書士に相談した方が良いでしょう。

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リボ払いが危険な理由

そもそもですがリボ払いは危険なので避けた方が良いです。具体的には以下のリスクがあります。

リボ払いはカード会社に利益をもたらすための支払い方法です。そのため、利用者にとってはデメリットが大きくなります。

以下より詳しく解説します。

返済期間が長期化する

リボ払いは返済期間が長期化します。そもそもリボ払いは、「あらかじめ決めた支払い額」を完済するまで払い続けるという支払い方法です。

たとえば、支払い額を毎月3万円にしたのであれば、借入額が増えても基本的に支払い金額は3万円のままです。

しかし、当然ながら借入額は増えているということは借金が増えているということです。

そうなると、本来8か月で完済できたのに12か月に延びている…のように、返済期間が長期化しています。

確かにリボ払いだと毎月支払う金額は固定されているので、自分自身のキャッシュフローは安定しやすいでしょう。

しかし、毎月支払う金額が固定されているからこそ、借入額が増えても気づきにくいです。そのため、知らぬ前に借金が増え返済が長期化しているというリスクがあります。

元本がなかなか減らない

リボ払いだと元本はなかなか減りません。その理由は以下の通りです。

まずは、上述したようにリボ払いだと毎月の返済額は変わらないので、借入額が増えやすいです。つまり、知らぬ間に借金(元本)が増えているので、元本もなかなか減りません。

また、リボ払いは元利均等返済方式を採用しているケースが多いです。元利均等返済方式とは、簡単にいうと「利息部分から優先的に払う」という支払い方式になります。

言い換えると、元本の返済は後回しになるので、元本がなかなか減らないということです。

このように、リボ払いを選択すると返済が長期化し元本が減りにくいので、リボ払いをすること自体おすすめできません。

まとめ

このように、クレジットカードでキャッシングをして、支払い方法がリボ払いのときも過払い金請求できます。

ただし、過払い金請求したクレジットカードは解約になる点や、クレジットカードのショッピング枠を利用している場合のリスクには注意しましょう。

リボ払いの過払い金請求に該当しそうな方は、まず弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

ブラックリストに載るかどうかも正確に判断してくれるので、安心して過払い金請求を任せられます。

プロフィール
代表司法書士 坂本孝文
  • 司法書士法人さくら事務所
  • 代表司法書士 坂本孝文
  • 東京司法書士会所属:登録番号4535号

当事務所の使命は、相続・不動産登記や借金問題で悩まれる方に問題解決策をご提供し、安心して過ごせる未来をサポートすることです。

法律相談に対して「敷居が高い」と感じる方が多いのが現状ですが、私たちはお客様が安心してご相談できる環境を創っていきたいと考えております。

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