自己破産をした後に過払い金請求できる?

自己破産した後に過払い金請求できるのか?と疑問に思っている人もいると思います。

結論からいうと、自己破産した後でも過払い金請求できますが、実際に過払い金請求するケースは極めて稀です。この記事では、その理由について詳しく解説していきます。

自己破産をした後でも過払い金請求できる

冒頭のように、自己破産した後でも過払い金請求はできます。しかし、自己破産後に過払い金請求できるケースは極めて稀です。

なぜなら自己破産後に過払い金請求するのは、最低でも以下2点の条件を満たしているときだからです。

上記の条件を満たしているケースはほぼないため、自己破産後に過払い金請求はできないというわけです。以下より詳しく解説します。

過払い金があることを知らなかった

まずは過払い金があることを知らなった場合です。

そもそも過払い金があることを知っているのに、その旨を自己破産時に申請しないと「財産隠し」になります。

財産隠しに該当する場合は、自己破産後に過払い金請求しても「権利濫用・信義則違反」として、裁判所に否定される場合があるのです。

ただし、2006年以降の自己破産であれば自己破産時に過払い金の有無を確認します。そのため、2006年以降の自己破産で「過払い金があることを知らない」という状態は通常考えられないでしょう。

だから、2006年以降に自己破産した後で過払い金請求することはできない…といえるのです。

時効になっていないこと

前項の通り、2006年以降に自己破産したときは過払い金の有無を確認します。

言い換えると、2006年以前の自己破産では過払い金の有無を確認しないケースもあるため、「過払い金があることを知らなかった」という状態もあり得るということです。

しかし、過払い金請求の時効は「最後の取引から10年」です。自己破産後に返済(取引)することはないので、自己破産した日が最後の取引になります。

そのため、2006年に自己破産しても2016年に時効を迎えているのです。

このように2006年以前の自己破産だと「過払い金があることを知らなかった」という状態もあり得ます。しかし、結局時効を迎えているので過払い金請求はできないのです。

強いて言えば、貸金業者に違法行為があった場合には時効期日が延びます。そのときは時効を迎えていないので過払い金請求できる可能性もあるでしょう。

違法行為とは、「過払い金の発生により借金は完済されていることを知っている」状態で、貸金業者側が借金返済を請求しているときなどです。とはいえ、このようなケースは極めて稀と思って良いです。

自己破産の種類と過払い金請求の関係

前項の通り、自己破産後に過払い金請求できるケースはほぼないと思って良いです。そもそも自己破産の手続きには以下2種類あります。

どちらのケースでも、自己破産後に過払い金請求できることはほぼないです。以下より詳しく解説していきます。

同時廃止事件の場合

まずは、同時廃止事件の場合について以下を解説します。

同時廃止事件とは?

同時廃止事件とは、破産管財人が選任されない自己破産手続きです。

破産管財人とは、裁判所から選任されて破産手続きのサポートをする人のことで、一般的には弁護士が専任されます。

破産管財人は、自己破産を申請した人の財産をお金に換え債権者へ配当を実施する…などの役割を担います。

同時廃止事件の場合は、自己破産を申請した人に財産がないと判断されているので、破産管財人を付けないというわけです。

同時廃止事件でも過払い金は調査する

もしかすると、同時廃止事件の場合は破産管財人が付かないので、過払い金の有無を調査しないのでは?と思って人もいるかもしれません。

結論からいうと、同時廃止事件でも2006年以降の自己破産なら過払い金の有無を調査します。なぜなら、自己破産する場合は一般的に弁護士や司法書士に依頼するからです。

つまり、同時廃止事件では破産管財人は付かないものの、弁護士・司法書士という法律の専門家に手続きを依頼するということです。

そうなると、当然ながら過払い金の有無を調べた上で自己破産手続きをします。だから、2006年以降の同時廃止事件(自己破産手続き)でも「過払い金があることを知らない」状態はほぼないのです。

なお自己破産手続きは自分で行うことも可能です。しかし、その場合でも過払い金の有無を調べないと裁判所は納得しません。

そのため、同じく「過払い金があることを知らない」状態はほぼないといえます。

少額管財事件の場合

管財事件は同時廃止事件とは違い、裁判所から破産管財人が専任されます。また、管財事件の場合は破産手続きに必要な費用(予納金)をあらかじめ裁判所に提出します。

「少額」管財の場合には、その予納金が一般的な管財事件より少額になるのです。

破産管財人がいるということは、2006年以降の少額管財事件(自己破産)なら過払い金の有無は調べています。

そのため、前項の同時廃止事件と同じく「過払い金があることを知らない」状態はほぼないのです。

なお同時廃止事件も少額管財事件でも、2006年以前なら過払い金の有無を調査していない可能性はあるでしょう。

しかし、この場合は上述したように時効を迎えているケースが大半なので、やはり過払い金請求はできません。

このように、同時廃止事件であろうと少額管財事件であろうと、自己破産後に過払い金請求できることはほぼないのです。

自己破産をした後に過払い金請求したら免責が取り消される?

最後に、自己破産した後に過払い金請求したら免責が取り消されるのか?について解説します。そもそも免責の取り消しとは、消滅した債務(借金など)が復活することです。

結論からいうと、自己破産した後に過払い金請求すると免責が取り消されることはあり得ますが、実際はほぼないでしょう。

自己破産後に過払い金請求して免責が取り消されるのは、「『財産隠しをした』と裁判所が判断したとき」などです。つまり、過払い金があることを知っていたのに過払い金があるのに申請しなかったときです。

しかし、2006年以降は自己破産時に過払い金の有無を調べるので、財産隠しをした…つまり「過払い金があるのに申請しなかった」という状態はほぼあり得ません。

また、2006年以前ならそもそも時効が成立しているので、過払い金請求自体しません。

このような理由で、「自己破産をした後に過払い金請求したら免責が取り消される」ということはまずありえないと思ってよいです。

まとめ

上述したように、自己破産した後でも過払い金請求することは可能ですが、ほとんどないと思って問題ありません。

例外的に、2006年以前の自己破産で過払い金の存在を知らなかったとき、かつ貸金業者の違法行為などで時効が延びているとき…などはあり得ます。

しかし、このようなケースは極めて稀ですので自己破産後に過払い金請求することはほぼないと思ってよいでしょう。それでも過払い金請求ができそうだという場合には時効を迎える前に弁護士や司法書士に相談するようにしましょう。

プロフィール
代表司法書士 坂本孝文
  • 司法書士法人さくら事務所
  • 代表司法書士 坂本孝文
  • 東京司法書士会所属:登録番号4535号

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